知的財産に絡んで発生するトラブル、裁判などをかみ砕いて解説します

意匠権記事一覧

本稿は、平28(ワ)3928号 控訴審令2(ネ)211号を素材としているが、原告、被告のやりとりは全て筆者の創作である。人物イラストは「いらすとや」(https://www.irasutoya.com/)を利用しています。■ 登場人物・株式会社夢工房(裁判での被告)・夢工房が依頼した弁理士・株式会社ゼット・裁判官

意匠の類否判断において、意匠の構成態様を「基本的構成態様」「具体的構成態様」に分けて評価する手法がとられます。基本的構成態様とは、意匠の骨格をなす態様である、と説明されますが、両者の仕分けを形式的に行うことはできません。そして、基本的構成態様に相違がある場合は「非類似」という結論に導かれることが多いので、類似を主張する者と非類似を主張する者とで、何が基本的構成態様であるかが争われます。大阪地判令和...

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